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アメリカ最前線リポートVol.35:アメリカ大統領選アップデート

ー CVリポートー
アーカス・リツコ(CV メルマガ編集長)
【アメリカ最前線リポートVol.35】
 アメリカ大統領選アップデート

皆様もご存知の通り、
現在、アメリカでは10月2日以降、
NLBの2024年のポストシーズンが行われており、
優勝決定戦であるワールドシリーズに向けて
白熱したゲームが連日のように行われています。
先日、大谷翔平選手が属するロサンジェルス・ドジャーズが

ワールドシリーズ進出を決め、
歓喜の祝杯をあげた方も多かったのではないでしょうか?
今年は例年以上に日本から観戦に来ている人も多いようですね。
ワールドシリーズの初戦は日本時間10月26日にスタート。
4勝先取(最大7試合制)で行われ、最長で11月3日に勝敗が分かります。

そして、野球が終わると11月5日は大統領選挙です。
(大統領選挙の日は、「11月の第1月曜日の翌日の火曜日」と法律で決められている)
3週間後に迫った選挙戦。
民主党大会以降、カマラ・ハリス候補の優勢が伝えられましたが、
10月15日にニューヨークタイムズ紙が激戦州で行った世論調査では、
ハリス氏の支持率がトランプ氏を上回る
ミシガン、ネバダ、ウィスコンシン、ペンシルベニアの各州で優勢だったハリス氏が
トランプ氏との差が1ポイント未満と僅差になっていることが判明。
また、トランプ氏が優勢だったノースカロライナ、ジョージアでも、
ハリス氏との差は1ポイント未満と拮抗しており、
アリゾナ州のみトランプ氏が2ポイント上回る結果となっています。
つまり大接戦になっているということです。

アメリカの選挙の複雑なところは、
有権者の得票数で大統領を選ぶのではなく、選挙人の制度が取り入れられていることです。
大統領選は有権者が直接候補に投票するのではなく、
それぞれの候補を支持する
「大統領選挙人」を選ぶ間接投票という独特の仕組みで実施され、
ほとんどの州が、
得票が1票でも多い候補がすべての選挙人を獲得する
「勝者総取り」というシステムを採用し、
過半数の270人以上の選挙人を獲得した候補が大統領に選ばれます。

つまりこの仕組みによって、
総得票数が相手を上回っても負けるケースもあり、
2016年の大統領選の得票数は
トランプ氏62,985,134票、
ヒラリー・クリントン氏65,853,652票であったにもかかわらず、
トランプ氏が勝利しました。
得票数が勝敗に反映されない選挙制度は疑問視されることもあるのですが、
200年以上続けられてきたこの制度を覆すのは難しそうです。
ある人がこの制度をワールドシリーズに例え、
シリーズを制するのは試合の得点数ではなく、
試合の勝数で決まることで誰も不満を言う者はない、
それと同じだと言っていたのを聞いて少し納得した記憶がありますが、
一票の重みを尊ぶ日本人にはなかなか理解できない制度ですよね。

ともあれ、今回の選挙は
勝利政党が変動しやすいいわゆる「スイングステート」が
どういう結果になるかがカギと言われています。
米国主要メディアは2024年大統領選のスイングステートとして、
アリゾナ州、ジョージア州、ミシガン州、ネバダ州、
ノースカロライナ州、ペンシルベニア州、ウィスコンシン州を挙げており、
今回の選挙の争点である「経済」「移民」「中東紛争」「人工中絶」などに
どちらの候補が良い仕事をするかという判断を
有権者が下すのかがポイントになりそうです。

次回のリポートでは、選挙後のアメリカをお伝えできると思います。
お楽しみに!

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