アメリカ最前線リポートVol.37 : ロサンゼルスの抗議デモ、トランプ大統領誕生日パレード~近日中に渡米される方への注意喚起
ー 今週のリポートー
アーカス・リツコ(メルマガ編集長)
アメリカ最前線リポートVol.37
【ロサンゼルスの抗議デモ、トランプ大統領誕生日パレード】
*近日中に渡米される方への注意喚起
アメリカのカリフォルニア州ロサンゼルスでは、
トランプ政権による移民の一斉摘発を発端とする抗議デモの一部が暴徒化し、
6月10日に市の中心部に夜間の外出禁止令が出されました。
↓ロサンジェルス日本総領事館からの通達
ロサンゼルス市内における移民関税執行局(ICE)に対する抗議活動に関する注意喚起 (6月10日)
私は6月8日に、ロサンゼルス空港を経由して
日本からラスベガスに戻りましたが、空港では混乱はありませんでした。
しかし、近日中にアメリカに渡航される方は、
カリフォルニア州でなくても集会の規模が全国に広がっているため、
現地の情報の収集に努め、十分にお気をつけ下さい。
また、不測の事態に巻き込まれないように注意をするとともに
抗議集会に遭遇しても、絶対に写真撮影をしたりせず、
速やかにその場を離れること、
また、トラブルに巻き込まれることを防ぐため、
日本から渡航される方は、
パスポート(コピーでなく実物)を必ず携行して下さい。
トランプ大統領は今回の抗議集会の騒ぎを受けて、
州知事の合意なく州兵合わせて4000人、海兵隊員700人をロサンゼルスに動員しました。
海兵隊が動員されるのは1992年のロス暴動以来ということです。
現地の様子を聞いてみると、
「最初は平和的に始まった抗議行動が軍の派遣によって暴動化している」
という声も多く聞かれるのも確かで、
連邦政府の対応が騒動を煽っているような雰囲気もあります。
問題の根底として、
カリフォルニア州は知事が伝統的に民主党が強く、
知事のニューサム氏も民主党、
ロサンゼルスのバス市長も民主党で加えてヒスパニック系アメリカ人。
また、ロサンゼルスは滞在資格のない移民について
かなり寛容な政策を取っており、
強制送還に協力しない「聖域」とも呼ばれていたので、
トランプ政権にとっては
不法移民一掃摘発は起こるべくして起こったことと言えますが、
事態がここまで大きくなった以上、収集には時間がかかりそうです。
私は不法移民の摘発には反対はしませんが、
もっと違うやり方があったのではないかと思います。
トランプ大統領の誕生日に軍事パレード
6月14日(土)には、トランプ大統領の誕生日と、
米陸軍創設250年を祝う軍事パレードが
首都ワシントンで予定されています。
軍事車両150両、航空機50機、兵士6,600人が参加予定で
総予算は何と4,500万ドル(約66億円)とか!
国家予算の削減という名目で多くの必要省庁や人員が削減されたり、
公立学校の予算が削減されている現在、
税金の無駄使い以外の何物でもないと思ってしまうのですが、
ご本人は「たいした金額ではない」と気にしていない様子。
しかし、同じ6月14日には、
これに反発する人々による
「ノー・キングス」(アメリカに王はいない)
という名の抗議集会が全国1,500箇所で予定されています。
(https://www.nokings.org/#map )
大きな混乱や死傷者が出ないことを祈ります。
再度になりますが、
日本から渡航される予定の方は、
パスポート(コピーでなく実物)を必ず携行し、
細心の注意を払って行動するよう心掛けて下さい。