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アメリカ最前線リポートVol.40:政府封鎖の続くアメリカ2

ー 今週のリポートー
アーカス・リツコ(メルマガ編集長)
【アメリカ最前線リポートVol.40:政府封鎖の続くアメリカ2】

10月26日現在、アメリカの政府封鎖は続いています。
医療関連予算を巡って、激しく対立する共和党と民主党。
お互いに歩み寄る様子はなく、
つなぎ予算案の上院での否決はすでに11回を数えました。
また、米連邦政府職員の100万人超が
政府閉鎖の影響で給与の支払いを停止されています。

最新の世論調査では、アメリカ国民の多くが航空便の遅延、
空港のセキュリティーの待ち時間などで
政府封鎖の影響を実感していると回答していますが、
5人に1人が政府閉鎖によって経済的影響を受けている、
5人に2人は経済的影響を受けている人を知っていると
回答してます。
また、最大の争点である医療保険補助金の延長については、
回答者の約72%(民主党支持者のほぼ全員と共和党支持者の半数)が
補助金を維持すべきだと回答しており、廃止すべきだという回答は22%でした。
政府封鎖に関しては、トランプ大統領に対してというより、
解決に動かない共和党議員を非難している声も多く上がっています。

NO KINGS集会
10月18日、アメリカのニューヨーク、首都ワシントン、
シカゴ、マイアミ、ロサンゼルスなどの大都市で、
トランプ政権に抗議する「No Kings(王はいらない)」集会が開かれ、
700万人近く(主催者発表)が参加しました。
トランプ政権や、支持者らはこれを「反米集会」だと批判し、
いくつかの州では州兵が動員されましたが、
集会は平和的に終わっています。

ホワイトハウス東館改築工事始まる
そんな中、10月20日午後、
ホワイトハウス東館(イーストウィング)の一部が
解体される様子を捉えた写真がSNSで急速に拡散しました。
これは、トランプ大統領が計画する
「盛大なパーティーで国賓を迎えるための舞踏会場」を建設するためで、
総工費2億5000万ドルと言われています。

この改築は、1942年にイーストウィングが拡張されて以来、
ホワイトハウスで行われる最大規模の構造変更とされています。
イーストウィングは、
主にファーストレディの執務室や来賓用の応接室が置かれている区画で、
大統領公邸の一部として長く使われてきた歴史的建築であるため、
建物の解体の映像は衝撃的に報道されました。

トランプ氏は、解体作業や改装に関しては税金を一切使わず、
支援者や企業、そして彼自身の私費で賄うと語っていますが、
アメリカで最も歴史ある建物の一つである
ホワイトハウスの一部が解体されることについて、
改築自体が大統領の権限で行われることを疑問視する声も多く、
民主党議員以外からも批判が高まっています。
トランプ氏は大統領就任後、
すでにホワイトハウスの執務室に金の装飾を加えたり、

ローズガーデンを中庭風のパティオに改装するなどしており、
その振る舞いは「王様」に例えられても仕方ありません。

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