アメリカ最前線リポートVol.47 :アメリカ・イラン戦争のゆくえ
ー 今週のリポート ー
アーカス・リツコ(メルマガ編集長)
【アメリカ最前線リポートVol.47】
アメリカ・イラン戦争のゆくえ
停戦中のアメリカ・イラン戦争ですが、
連日の展開を見る限り、
対話による収束が行われる期待より、
新たな不安定な未来へ向けた
「嵐の前の静けさ」という不穏さしか感じられません。
4月15日、アメリカ・ホワイトハウスのレビット報道官は、
イランとの協議は、合意の見通しに向けて良好な感触を得ていると明らかにし、
2回目の対面協議が行われる場合、
開催地は、前回同様、
パキスタンのイスラマバードになる可能性が高いと発言しました。
1回目の高官級協議では、アメリカがイランに対し、
ウラン濃縮を向こう20年間全面停止するよう提案したのに対し、
イランは5年の停止を提案したため、交渉は決裂したとされており、
次の協議でもイランの核保有に関するアジェンダが最重要課題となる見込みです。
また、この戦争のもう一つの不安要素がイスラエルの動きです。
イスラエル・レバノン両政府の高官協議は
4月23日に再びワシントンで開催されるとしていますが、
イスラエルによるレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラへの攻撃は
米イラン停戦協議の妨げとなっており、
次回の高官協議で停戦の延長など緊張緩和に向け合意できるかは不透明です。
今後、イスラエルが独自の判断で軍事行動を拡大したりすれば、
イランの報復が、連鎖的に拡大する展開も想定されているため、
イスラエルの動向にも注視する必要があります。
こうしたなか、国際通貨基金(IMF)は、
この戦争によって、
世界経済が景気後退に陥る恐れがあるとの警告を発しています。
アメリカ側は、長期的な国際安全保障のためなら
「多少の経済的苦痛」は耐える価値があるとしていますが、
すでにアメリカの物価高にアメリカで暮らす人々はは苦しめられています。
現在、アメリカのガソリン価格の平均は、
1ガロンあたり、$4.11 ~ $4.14 で、私が暮らすラスベガスは5ドルに達しました。
今日、ガソリンを満タンにしたら72ドルでした。
つい、最近まで50ドル以下だったので大きな負担増です。
最近は、スーパーやレストランに行く度に合計額を見て、大きなため息が出ます。
これが「耐える価値」があることだというのなら、
少しでも耐える時間を少なくしてほしいと望みます。
停戦中とはいえ、アメリカ中央軍は4月14日、イラン港湾への入出港船を封鎖するため、
1万人以上の米海軍兵士、海兵隊員、空軍兵員が、
12隻以上の軍艦と数十機の航空機が任務を遂行していると発表しており、
ホルムズ海峡の逆封鎖も始まっています。
この戦力集中は、
イランとの協議が決裂した後の動きでもあるとされていますので、
まだまだ不穏な情勢は続きそうです。





