TOPへ

BLOG
  1. トップページ
  2. BLOG

アメリカ最前線リポートVol.54: FRBが政策金利を3年2カ月ぶりに利上げ

ー 今週のリポートー
アーカス・リツコ(メルマガ編集長)
【アメリカ最前線リポートVol.54】

FRBが政策金利を3年2カ月ぶりに利上げ

米連邦準備制度理事会(FRB)は、
2026年9月16日に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)において、
政策金利を0.25%引き上げることを全会一致で決定しました。
今回の利上げは2023年7月以来、約3年2カ月ぶりとなり、
政策金利は3.75~4.00%となります。

FRBが今回の会合で利上げに踏み切った主な理由は、
中東情勢の混迷などを受けたエネルギー価格の上昇に伴い、
インフレ率の高止まりが続くことへの警戒です。
つまり、景気を冷やすリスクを負ってでも、
インフレが長期化するのを防ぐことを優先したといえます。
また、インフレが再び強まる場合には、
年内に追加で引き締める可能性があることを市場に示す意味も秘めています。

今回の政策変更は、
トランプ大統領が利下げを期待して指名したウォーシュFRB議長の就任後、
初めてのものとなります。

では、利上げの利点って何でしょう?
第一には、FRBが利上げ姿勢を示すことで企業や個人の借り入れが減り、
消費・投資の勢いが弱まります。
つまり、低金利による過剰な投機や資産価格の急騰を抑え、
金融バブルの発生リスクを低下させる。
その結果、物価の上昇圧力を抑えやすくなります。
第二に、米国金利が上がると、
ドル建て資産の運用利回りが高まりドルが買われやすくなります。
ドル高になれば、輸入品や輸入エネルギーの価格上昇を抑える効果も期待できます。
ただし、その一方で、
利上げには住宅ローンや企業融資の負担増、消費・投資の減速、
景気後退や失業増加のリスクもあります。

…とすれば、一般市民からすれば、
インフレはいつ終わるかわからない、
上記のリスクの部分(住宅ローンや企業融資の負担増、
消費・投資の減速、景気後退や失業増加)のみが
現実的な痛みとして降りかかってくることの不安しかないのですよね。
結局は、イラン戦争によって、私たちにとっていいことは何もなかった。
ひいてはいかなる戦争によっても得るのがない、と再度学んだだけ。
それを多数の人がわかっているのに、
変わらない世の中に憤りを感じるだけという不条理さにやり場のない虚しさを覚えます。

さらに腹立たしいのは、
イラン戦争勃発前日の2月27日から8月31日までに
トランプ大統領が保有する石油・ガス企業9社の株式評価額が
最大で440万ドル(約6億8000万円)増加したいるという事実です。
国民が理不尽な痛みを強いられる戦争さえも
金儲けの手段として利用する大統領の公私混同ぶりと、
その暴走を止められない共和党幹部たちには、
怒りを通り越して呆れるの一言です。
現在の大統領の支持率は35%。
近づく中間選挙に向けて、共和党には諦めムードもあるようですが、
政権を立て直すべく立ち上がるには、
民主党だけでなく、
共和党がもっと踏ん張らなくては、
アメリカの未来がさらに不安定になるのではないかと憂慮する今日この頃です。

Copyright © CREATIVE VISION. All Rights Reserved.