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アメリカ便り~ 意外と知らないアメリカと日本の違い ビジネス編

ー CVスタッフのコラムー     
By ロドリガス晴海(CV USA)
【アメリカ便り~
意外と知らないアメリカと日本の違い:ビジネス編】

3月のアメリカ便りでは意外に気づいていない
日本とアメリカの習慣の違いを復習してみたいと思います。
アメリカでのビジネスを展開や、
出張の時に役立ついくつかの例を挙げてみます。

1.アメリカ人は名刺を大切に扱わない
日本人は名刺交換の礼儀を守り、名刺を丁寧に扱います。
企業の新人研修で最初に学ぶマナーは
名刺の受け渡し方ではないでしょうか? 
それに対し、アメリカ人は名刺を片手で受け、
そのままポケットに入れてしまうなど
名刺を尊重するという概念がありません。

2.標準の紙のサイズが違う
何でも大判のアメリカでもう一つ不思議な違いが名刺です。
サイズは3.5インチ×2インチ(89ミリ×51ミリ)と、
一般的な日本の名刺と比べると、長辺/短辺ともやや小さなサイズです。
些細な違いなのですが、受け取った名刺を
アメリカ製の名刺フォルダーに収めようとしたら
両辺を切らなければならないことがありました。
名刺など世界各国共通サイズだと思っていた私は、
その企業さんだけが違うサイズと思ったのですが、
その後も日本人から受け取る名刺を
全部切らなければフォルダーに入らなかったことで
アメリカと日本では、名刺のサイズが微妙に違うことを認識しました。
アメリカ仕様の名刺入れでは、
日本の名刺がほんのちょっとだけ飛び出して入らない、
折れてしまうという事もあります。
日本人は渡した名刺がアメリカのフォルダーや名刺入れに収まらないとは
夢にも思わないでしょう。 
出張の際に英語版名刺を用意される時、
サイズも欧米の標準にすれば、受け取った方が困りません。

3.製品の資料のKey Point (カタログ、パンフレット、プレゼン資料)
私は長いことアメリカ展示会や出張のサポートをしておりますが、
時間と努力が勿体ないと感じることの一つが、
”資料の作り方“です。
ここでもアメリカと日本の紙の標準サイズが違うことで
問題が起こります。
アメリカではA4ではなく、レターサイズの用紙が一般的なのはご存知でしょうか?
レターサイズは 8.5inch × 11.0inch (216mm×279mm)
A4サイズは 210mm × 297mm
並べてみると、A4が縦に長く、
レターサイズは横に太いことがわかります。


日本のA4は細身なので、アメリカのフォルダーの横幅は収まりますが、
約2センチ背が高いのでその分はみ出てしまうのです、
名刺と違って、カタログを切ってまで
保存する人は居ませんが、
それでも苦労して作ったカタログやパンフレットの
サイズが違うためによれよれになってしまうのは残念ことです。
見た目はさほど大きく違いませんが、
もらってみたら収まりが悪かったという現象が起きています。
紙だけでなく、アメリカ向けの資料やGraphicなども
まずアメリカ標準サイズを確認してから製作されることをお勧めします。
特に日本から用意される綺麗なクリアフォルダーはサイズが合わないので、
アメリカ標準紙が収まらないのはもったいないと思います。

またアメリカ向けの資料作りでサイズ以上に考慮するべき点は内容のレイアウトです。
日本企業のほとんどが資料を作る時、日本語で原稿を作り英語に翻訳されますが、
”日本語発想“のままではアメリカ人には読まれない資料になってしまっています。
内容を盛り込みすぎるので、文字が小さくなりポイントが伝わりにくく、
製品カタログやプレゼンに会社案内が混在して製品の資料なのか、
会社案内なのかがわかりにくくなっています。
日本では企業名や沿革も重要視されますが、アメリカでは製品で勝負です。 
適切な英語表現はもちろんですが、資料によって作り方を吟味することが重要です。

アメリカ向け資料のタイプ別にポイント:

Graphic― 

まず目に留まり、興味を持って貰う惹きつけるキャッチと
製品が一目で理解できる画像が重要。
日本では抽象的なイメージで
見た人の想像を膨らませる画像も使いますが、
アメリカでは具体的、実際に製品がどのように使えるのかを簡潔に示す。
英文は訴えるキャッチフレーズ、短く心に響く簡潔な言葉 (受動態を避ける)

プレゼン資料― Power Pointなどのスライドも

枚数は10枚(3分)程度で、画像や映像を入れて文は簡潔なKey Wordで。
製品にフォーカスする。

カタログ、パンフレット― 
”使ってみたい“ ”こんなところで役立つ“
と思わせるような実際の画像やKey Word 
(裏にスペックなどの”資料やデータ“をつける)。 
”読む“のではなく”見やすい“ことを目指す。日本名の顧客リストなどは不要。

全ての資料で最も重要なことは、英文が適切で魅力的か?ということです。
どんなに正確に日本語を翻訳しても発想(文化的背景)が異なるので、
日本語感覚のまま英文にすると英語では通じにくくなります。
アメリカ(海外)向けの資料作りは日本企業がとても苦労をされることでしょう。 
まず発想の転換、そして英文が適切か翻訳でなく、
”表現“のチェックをすることをお勧めします。

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