アメリカ最前線リポートVol.46:アメリカ・イラン戦争のゆくえ他
ー今週のリポート ー
アーカス・リツコ(メルマガ編集長)
【アメリカ最前線リポートVol.46】
●アメリカ・イラン戦争のゆくえ
2月28日に始まったイランとアメリカ間の戦闘は、
正式な宣戦布告や全面戦争には入っていないものの
すでにWarと呼ばれるようになっている現状は前回のリポートでもお伝えした通りですが、
4月2日現在の状況では、
アメリカとイランは数日以内の協議開始に向けた調整が進んでいると報じられており、
アメリカ側も「目標はほぼ達成し、数週間で終結が見えてきた」と発言しています。
トランプ氏は、
「私の目標はただ一つ。イランに核兵器を保有させないこと。そしてその目標は達成された。
その過程で、我々は体制転換をも実現した。イランが核兵器を持つことはないだろう。
この仕事を我々は完遂しつつあり、それはあと2週間、もしかしたら数日かもしれない。
合意が成立すれば戦争終結がさらに早まる可能性もある。
イラン側が合意を望んでいるからだ。イランは私以上に合意を望んでいる。
ただ、イランの所有する(核兵器関連)ものを一つ残らずたたきつぶす必要はある」
と述べました。
それに加えて、4月1日午後9時(アメリカ時間)に
イラン攻撃の現状と見通しに関する重要な演説を行うというアナウンスがあり、
何か変化があったのかと視聴してみると、
アメリカが勝利を収めているという強調と、
今後2~3週間は極めて激しい攻撃を続け、
彼ら(イラン国民)に相応しい石器時代に引き戻すつもりだ、と
言葉は強力ではありましたが、従来の考えを示したにすぎませんでした。
この演説で、停戦に向けた具体的な見通しが語られなかったことで世界中に失望が広がり、
4月2日の世界市場は荒れ模様となり、
株価は下落、原油価格は高騰、ドルは上昇、主要株価3指数が大幅安で始まっています。
イラン側の対応はどうかというと、
同日(4月1日、トランプ氏の夜の演説前)、
イラン国営IRNA通信が伝えたところによると、
イランのペゼシュキアン大統領は欧州理事会のアントニオ・コスタ議長と
電話会談を行い、ペゼシュキアン大統領は、アメリカ・イスラエルとの戦争を終結させる意思はあるが、
必要な条件として、
「将来的な侵略を一切再発させないための義務を伴う保証」
を求めると述べたということです。
また、「イランは戦争を望んだことはまったくなく、
この状況を正常化させるための一番の解決策は、アメリカとイスラエルが侵略的攻撃を停止することだ」
とも語ったと伝えられています。
歩み寄りとも見れる両者の発言がありつつも、戦闘は収まっていないため、
専門家の多くは、短期の停戦になっても
長期的な緊張や報復の連鎖が続く可能性を指摘しています。
実際、クウェートの国営通信社KUNAが民間航空当局の1日の発表によれば、
クウェート国際空港では燃料保管庫がイランのドローン攻撃の対象となり、大規模火災が発生。
この攻撃によって、燃料タンクに重大な損傷が生じた模様です。
(けが人は報告されていない)
また、アラブ首長国連邦(UAE)のフジャイラは、
迎撃されたドローン(無人機)の破片が落下し、バングラデシュ人1人が死亡したと伝えました。
ホルムズ海峡はどうなる?
ホルムズ海峡の一部閉鎖により、
世界中の原油価格、ガソリン価格が高騰する中、
トランプ大統領は、ホルムズ海峡の再開は他国の問題であるべきだとの考えを示しており、
「フランスや他国が石油やガスを得たいなら、ホルムズ海峡を通ればいい。
現地へ行き、自分たちで対処すべきだ。
ホルムズ海峡の安全を確保するのは、こうした国々の責任だ。
もしくはアメリカから原油を買え」、
加えて、
「ホルムズ海峡で何が起ころうと、我々が関知することではない」
とも述べ、国際的な問題に発展しています。
また、ホワイトハウスが昨日の演説の前の非公式のビデオを誤って公開してしまいましたが、
その中ではトランプ氏が日本を名指しで口撃する一幕もありました。
ともかく、この2週間で、
本当に合意がなされるのか注意深く見守る必要があります。
最悪のシナリオとしては、
ホルムズ海峡の全面封鎖、原油価格急騰、
世界的な経済危機を心配する声も上がっており、不安は募るばかりです。






