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クリスマス便り Vol.1

CVスタッフのコラム 
  By ロドリガス 晴海 (CV エグゼクティブディレクター、コミュニケーションスペシャリスト)

【クリスマス便り】

2020年度クリスマスの日の一週間前発行の
Creative Visionのメールマガジンに寄せて、
皆さんにも馴染みの深いクリスマスの話題をお届します。

1 サンタクロースとストッキング、プレゼントの届けられる日

 

アメリカではThanksgivingが終わると
クリスマスツリーの生木を買いに行く家庭が多いので、
その週末は行きかう車のほとんどがツリーを屋根に括り付けて走っています。
また、クリスマスのデコレーションの中で
よくみかけるのは暖炉の前に下げてあるストッキング。

 

 

私はアメリカに40年住み、クリスマスにはツリーやストッキングを
当たり前のように飾ってきましたが、その起源は知りませんでした。 
サンタクロースのモデルが昔の司祭、聖ニコラウスという話は
ご存じの方もいるかもしれません。
心優しいにニコラウス司祭は困っている人には
施しを惜しみなく与えていたそうです。
聖ニコラウスの家の近くに3人の娘のいる貧しい家庭があり、
その家はとても貧しかったので
このままでは娘たちもお嫁にいけないという状況だったそうです。
それを知った聖ニコラウスが、身分を明かさずに施しをするために
その家の煙突から金貨を投げ入れたところ、
たまたまその暖炉のそばに干してあったストッキングの中に
金貨が落ちたのだそうです。
そして、そのお金で貧しい娘たちの家が救われたというこの逸話から、
クリスマスには、聖ニコラウスがサンタクロースとなり、
プレゼントを運んでくる、
そして靴下の中にもプレゼントという習慣に発展したようです。 
これでクリスマスと靴下の意味がやっとつながりました。 
クリスマスは、地球のあらゆるところで祝われていますが、
イタリア(クリスマスはナタレといいます)では、
サンタクロースではなく魔女ベファーナが、 
枕元のストッキングに、良い子にはお菓子を、良い子でないと石炭を入れていきます。
ベファーナがやって来るのは1月6日、イタリアの子供たちは1月6日がプレゼンをと貰える日、
オランダやドイツでは、12月6日が聖ニコラウスの日としてプレゼントが届けられるので、
各国によって独自の習慣があるようです。 
世界共通と思っていたクリスマスですら、祝い方がこれほど異なるのですから、
ビジネス界では、
自分の当たり前がどこにでも通じると思い込むのは危険です。
国外の取引では、相手のことをよく理解したアプローチが必要でしょう。

 

2 みんなと違う トナカイのルドルフ

 

 

クリスマスソングで、
誰もが知っている赤鼻のトナカイ、ルドルフは物語での存在ですが、
ルドルフの誕生には心温まる実話があります。 
アメリカが大恐慌から回復しきっていない1938年、
シカゴの会社員、ロバート・メイが、
娘バーバラの為に作ったストーリーが赤鼻のトナカイルドルフでした。
この背景は、ロバートの妻が癌で倒れ、
娘のバーバラが、病気で寝たきりの母について、
“お父さん、なぜ私のお母さんはみんなと違うの?”と、尋ねたそうです。 
心を痛めたロバートは、貧しくて高価なプレゼントは買えませんが、
既に知られているサンタとトナカイの話に、“みんなと違う”赤鼻のルドルフを登場させ、
みんなと違うけれども、サンタの役に立ったという話を
手作りの本にして娘に贈ったそうです。 
その話をロバートの会社、モントゴメリーワード社が
無料の冊子にしたところその本が大好評となり、
1938年の初版は250万部、8年後の再販はさらに350万部という
驚異的なベストセラーとなったのです。 
再販の2年後、1948年には、ロバートの従兄弟のジョン・マークスが
このストーリーをもとに作詞作曲して、『赤鼻のトナカイルドルフ』をリリースしました。 
この曲はクリスマスシーズンにはいつも流れている曲で、
私もいつも何気なく唄っていましたが、その背景には母親を癌で亡くした娘を慰める為に
父親が心を込めて作ったストーリーという実話には心が温まりました。
現代でも みんなと違うと意地悪をされたり、
特に最近のコロナ禍では、マスクのできない障害者の方が
避難の言葉を浴びせられたり、医療従事者の家族や子供たちが心ない誹謗中傷に
傷ついているという記事を目にします。
みんなと違うルドルフでも、唯一無二の存在としてサンタさんの役に立ち、
堂々と橇(かんじき)のリーダーをしたという話。心に残りませんか?
コロナ禍でのクリスマス、それぞれの方が不安や心配を抱えておられることと思いますが、
ルドルフのように顔をしっかりあげて、
前を向き2021年に向かってお過ごしになられることを祈っております。

皆様 素敵なクリスマスを!

Merry Christmas!
From San Jose, California 
Harumi Rodriguez

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