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コロナと生きる  (アメリカ一般家庭の実情)

ー CVスタッフのコラムー
      By ロドリガス 晴海(CV USA)

【コロナと生きる (アメリカ一般家庭の実情)】

今回のコラムは、私自身の体験から
アメリカの一般家庭がどのようにコロナと向き合っているかを
お話したいと思います。
アメリカと日本では、感染対策の基本姿勢が大きく異なります。

アメリカでは、国、州、地域の行政機関がコミュニティーと力を合わせ、
一丸となってコロナ対策に取り組んでいます。
地域コミュニティーには、
病院や各都市にあるスポーツ・チームまでもが含まれています。
その一例として、北カリフォルニアの人気フットボール・チーム、
San Francisco 49ersは、スーパーボールの会場にもなった
Levi’s Stadium をワクチンの大型接種会場として開放し、
今年の2月から6月の5か月間で353,231 人の接種を実現させました。

 

簡単なオンライン予約で、12歳以上である年齢の証明ができれば、
州民、州外居住者の誰もが接種できました。
この取り組みは、群のワクチン第一回の接種者数が
80%に達したことを機に6月24日をもって終了しましたが、
“Sports bond community together
(スポーツがコミュニティーを繋げる)”
というアメリカンスピリットを
上手に利用したワクチン接種プロモーションでした。
普段は中に入れないスタジアムに無料で入れるだけでも
地元民はワクワクですし、
接種後には49ersグッズのおまけつきですから、
スポーツファンにはとても魅力的なイベントでした。
アメリカでは、ワクチン承認以前も
PCR検査は手軽に無料で受けられましたが、
現在は、オンライン予約をして、
当日又は翌日にDrive Throughで検査を受け、
24時間から48時間で結果通知をEメールで受け取ることができます。
旅行前後や感染の不安があっても
検査がすぐ受けられることは大きな安心材料です。
ワクチンの接種や検査の会場は、病院やクリニックに限らず、
アメリカの大手ドラッグストア、WalmartやCVS、地域の教会や
mobile clinicのトラックがいたる所にありますので、
買い物のついでに予約無しで並ばずに検査やワクチンの接種が可能です。



 
ワクチンの接種が進み、周りで陽性になったという話を聞いても、
重症になったというケースが少ないことも
迅速なワクチン対策の結果だと言えるでしょう。
また身近な人が感染をした場合には、家族や隣人がすぐに手を差し伸べ、
支援対策も徹底しています。
買い物に出られない家族にはデリバリーだけでなく、
近隣の人々が必要なものを家のドアに届けてくれ、
コミュニティーでサポートします。
感染者が罪人使いされることは決してありません。
私はKaiserという健康保険を利用していますが、
(日本で言えば赤十字のような大規模なHealth Care Programで、
アメリカ全土に病院、クリニックが存在しています) 
テストを受けて陽性になった感染者にはKaiserの医師からすぐに連絡が入り、
隔離の場所が必要か?どのような支援が必要かを確認され、
自宅隔離が可能な場合は、Stay Home Kitという大きな段ボール箱が届きます。
隔離時に必要な紙皿、紙コップ、ナイフフォークから、
マスク5箱、手袋2箱、アルコールスプレー、ワイプ、
体温計からシャンプー、ごみ袋までが詰め込まれていて、
体温を記録するチャートや、家族のケアなど
詳細な注意書きの冊子までが含まれています。
そこには“Take care お大事に” “Get well 早く良くなりますように”と言った
メッセージとハートマークが添えられています。 


アメリカの一般家庭は複数のバスルームがあり、
主寝室やゲストルームにバスルームが付いている家が多いので、
部屋から外に出ずに(廊下に出ないで)食事をドアの外に運べば、
ほぼ完ぺきに自宅隔離ができるという家の広さゆえの利点があります。
ワクチン効果で、無症状の感染者は元気なだけに隔離機関は
辛いこともあるようですが、
自宅テストキットでも陰性が確認できれば、
2週間で普通の生活、仕事にも問題なく復帰できます。 

また、コロナを経て、車社会のアメリカでは、
Drive Through・Curbside Serviceが新しい日常の生活様式になりました。 
コロナ前に大手のスーパーなどが取り組み始めた、
カーブサイド・ピックアップは、オンラインでオーダーをして、カード決済、
携帯でレシートを見せると、ピックアップ・スポットに商品を運んでくれ、
トランクに積み込んでくれるという“Contactless Shopping”が、
パンデミックを経て全ての業種に浸透しています。 

スーパーやレストランだけでなく動物病院もコンタクトレス。
先日、我が家のペット犬のZiggyを動物クリニックに連れて行きましたが、
指定のスポットに車を停め、連絡をするとスタッフがZiggyをピックアップ、
処置が終わると連絡があり、パーキングスポットまで連れてきてくれました。
Contactlessには、ビジネスの規模や業種に関わらず、
オンラインでのオーダー処理、Curbside Serviceというやり方を取り入れて
コロナを乗り越えてきたのだと実感をしました。


 

コロナはまだまだ終息はしていませんし、
これからも新種の脅威は続くと思います、それでも私達は力を合わせて、
新しい生活水準を取り入れ、感染対策をしながらも、
前向きに生きる姿勢が大切だと実感しています。

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