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ceir(Center for Exhibition Industry Research) 統計とワクチン接種から読み取る: 2021年下半期〜アフターコロナの米国展示会について

ー CV スタッフのコラム ー 
    By 吉野昌秀 (CVプロジェクトマネージャー)

「 ceir(Center for Exhibition Industry Research)
統計とワクチン接種から読み取る:
2021年下半期〜アフターコロナの米国展示会について」

< ceir統計、今後の展示会予想 >
•展示会とコロナの影響
B2Bのイベントや展示会を運営する役員を対象に、
バーチャルイベントの影響を調査したリポートでは、
2020年以降、86%の回答者が、
物理的な会場を使っての展示会の中止を余儀なくされ、
またオンライン上での展示会開催が、
イベント継続のための
唯一の手法になったと回答しています。

ただ、オンラインプラットフォームを
利用したイベント開催自体は、
コロナ前からも一部で
実験的に行われていたということで、
今回のコロナウィルスの影響により、
オンライン / ハイブリッド形式での
展示会開催への移行プロセスが加速されたと見る
回答が68%を占めました。

しかしながら、
オンライン形式でのイベントの開催によって、
主催者として期待していた集客・収支等の面では、
イベント自体が成功に導かれたと
回答したのは19%に留まり、
65%の回答者は
オンライン化には課題があるとしています。

今後コロナが収束に向かう中で、
イベントの開催形式が、
以前のようにリアル展示のみに戻るだろうと、
予測するのは全体の半数程となっています。
その一方で、全体の53%の回答者は、
今後もオンラインとリアルを組み合わせた
ハイブリッド形式での
イベントが継続されるだろうと予想し、
展示会主催者として、オンラインの要素を、
経済的・集客的観点から、
いかに成功に導くかがアフターコロナの
展示会開催の鍵になると考えているようです。

  
<引用> https://www.ceir.org
*有効回答者346人(内、58%は米国より、95%の信頼区間)
**ceirとは、1978年設立の非営利組織であり、主に展示会関係等のリサーチを行なっている

< 米国の現状と沈静化の予想 >
「感染者数の見通し参考資料(IHMEによる分析)
 ~2021年3月11日付」


IHME (Institute for Health Metrics and Evaluation)
によると、
ワクチン接種と感染症対策 /
マスクの着用義務化を継続した場合、
おおよそ6月〜7月には、
コロナが沈静化する可能性があると
予想しています。(グラフ上、紫と緑のライン)
ただ、この予想自体は、
様々な要素によって影響を受ける可能性があり、
例えば、テキサス州で先週発表された
マスク着用義務や入店制限の解除が、
沈静化前により広い地域で行われるとすると、
7月以降も、感染者数等大きく減らない可能性もある、
と予想しています(赤のライン)。

<参考資料>
IHME (ワシントン大学医学部保健指標評価研究所)
HP:
https://covid19.healthdata.org/united-states-of-america?view=infections-testing&tab=trend&test=infections

3月12日時点、
米国での1日あたりのワクチン摂取回数は
約230万回となり、
2月の平均値である170万回と比べて
40%程上昇しています。
また、この流れは
ジョンソン・エンド・ジョンソンの
ワクチン普及を受けて、
さらに加速する見通しです。
先週のバイデン政権からの発表では、
全州での成人向けのワクチン摂取を
5月1日より始める予定となっています。

参考資料:
https://www.nytimes.com/live/2021/03/12/world/covid-19-coronavirus

< 変化に対応した、2021年の展示会準備・出展 >
ワクチン接種が本格化した2021年、
様々な予測や統計が発表されてはいますが、
今後状況がどのように変化していくか
という問いに対しては、誰もわからない、
というのが正直な答えだと思います。

米国での展示会出展準備において、
引き続き継続されるであろう渡航規制や、
日本でのワクチン接種の状況を鑑みながら、
2021年度を通して
「今できること」は何か
と考えるのが、
アフターコロナの動き出しを
左右する要素と考えられます。
常に変化している展示会の「今」を調べること、
ハイブリッド形式でのオンライン要素を活用すること、
デジタルコンテンツの充実は、
まさに「今できること」として、
検討するべき事項かもしれません。

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