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~アメリカ便り “Gift:贈り物に対する日米の文化の違い”~

ー CVスタッフのコラムー
      By ロドリガス晴海(CV USA)

~アメリカ便り~
Gift:贈り物に対する日米の文化の違い”

今回は、クリスマスシーズンにちなんで、
“ギフト:私の体験してきたアメリカのギフト文化、
日本との違い”
についてお話したいと思います。

クリスマスシーズンになると、大人も子供も
”今年はサンタさんが何を持ってきてくれるのだろう?”
と期待に胸を弾ませますが、
Giftを貰うだけでなく、
大切な人達、家族、友人、先生や同僚などに
どんなギフトを贈ろうかとお小遣いの中で予算を決めて
一人一人の贈り物を選ぶこともクリスマスの大きな楽しみです。 
アメリカでは、“Gift of Giving”という概念で
チャリティー活動も一年で一番活発になります。

日本でも誕生日やクリスマスにはギフトを贈ったり贈られたりしますが、
子供達や恋人達、親しい友人関係が中心で、ある年齢になるとお誕生会は無くなり、
大人になるとギフトはお中元やお歳暮などの季節の挨拶に変わり、
相手と自分の立場に重きをおいて贈り物を決める事が多くなってきます。
会社関係であれば、上司なのか同僚なのか、取引先なのか。相手の年齢や仕事、
家族構成などと自分との立場を考え、デパートのお中元やお歳暮コーナーから
綺麗に包装され熨斗がついて届けられます。
どこのデパートのどのブランド品かで、贈り物の重みが変わります。
例えば、サラダオイルや海苔、お茶などは贈答用の箱詰め、
高島屋の包装紙で綺麗に包まれ届いたものは、
スーパーで買った同じものより”高級品“の感じがします。
最近は、Amazonなどオンラインのオーダーで、
“Gift”と指定するとギフト用の箱にメッセージをつけて届けられるので、
遠距離の家族や友人にはとても便利になりました。 

アメリカ人は、色々な理由でホームパーティーを開きますが、
クリスマスシーズンだけでなく、誕生日や卒業式などの集まりには、
自分で選んだギフトに心を込めたラッピングをし、
カードをつけてパーティーに持参します。 
日本のお店では、プレゼント用といえば、綺麗に包装してリボンやシールを付けて
袋にいれて渡されますがアメリカでは“ギフトは自分で包む”が常識です。
ハロウィーンが過ぎ、11月になるとアメリカの小売店の前面に
クリスマス用の包装紙や、リボン、バッグなどのラッピングGoodsが並びます。
賢明な消費者はクリスマスが過ぎて、クリスマス用品が半額になるセールを狙って、
来年用にラッピングペーパーをストックします。 

あまり手先が器用でないアメリカ人が
よく使うのは秘策は、綺麗な紙の袋とカラフルな薄紙
(ティッシュペーパーと言いますが鼻紙ではありません)です。
大きなサイズの薄紙を丸めてまず袋の下に詰めて、
プレゼントは包まずにいれ
またその上から薄紙をふんわりとつめるだけなので
ラッピングのスキルは不要です。
特に包みにくい形のプレゼントは、このバッグとティッシュペーパーが大活躍です。

アメリカのクリスマスは家族が集まり、直近の血縁の家族だけでなく義理の両親祖父母、
従姉妹や従姉妹の家族など全ての身内にプレゼントを用意するのが慣例です。
ツリーの下に積みあがるギフトの量は膨大で、
ギフトには、”To and From Card”をつけて、
“誰から誰に”を書いておかないと混乱します。
プレゼントは、サンタさんからだけでなく、
親、兄弟、祖父母、叔父叔母からと、一人の受け取る数がとても多いので、
ツリーの下がプレゼントで溢れます。  
 
子供達が眠っている間にサンタさんがプレゼントを置いて行った朝 
(サンタはプレゼントを包みません。
ラップしていなくてリボンが付いているプレゼントは全部サンタさんからのものです)

アメリカでは贈ってくれた人の目の前で
ギフトを開けるのが礼儀で、丁寧に包んだラッピングでも、
べりべりとダイナミックに破ってギフトを開けます。
クリスマスの朝、ギフトを開ける時は大きなごみ袋を用意して、
破った包装紙を丸めて捨ててしまいます。(もったいないですね)
これも”待ちきれない! 
早く開けたい!“というワクワク感の表し方で、
プレゼントは直ぐに身に付けたり使ったりして
その場で思いっきり感謝を伝えるのもアメリカらしさでしょう。
アメリカらしさと言えば、日本では贈り物の値段は臥せるのが常識ですが、
こちらでとても喜ばれる贈り物にギフトカードがあります。
カップルへはレストランの食事券が人気ですし、
ネイルサロン、コストコやホームセンターの
金額を指定したギフトカードもとても喜ばれます。
スポーツファンには好きなスポーツティームのゲームチケットや
コンサートなど、物ではなく”体験型のギフト“も大好評です。
ギフトカードやオンラインオーダーの控えでも、
わざと大きな箱に入れて厳重に包んで
サプライズの演出をするのも楽しみの一つです。
もう一点、私がアメリカの合理性を感じることは、
品物を贈る時に”ギフトレシートをつける”ことです。
プレゼントが重なってしまったり、サイズが合わなかったりした場合、
そのレシートがあれば返品や交換が可能です。
贈り主は心を込めたギフトを選びますが、
それが不要だったり、色やサイズが合わなければ、
”あなたの好きなものに取り換えて構いませんよ“
という贈り主の心遣いは、
アメリカの合理的な考え方の象徴と言えます。
今年のクリスマスシーズン、
いつもよりちょっとだけ工夫を加えて、
大切な方達への感謝の気持ちをギフトに込めてみてはいかがでしょうか?

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