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見る人による「分かりやすさ」の違い

ー CVスタッフによるコラムー
By 清水 保彦(CV プランニングディレクター)
【見る人による「分かりやすさ」の違い】

ん? 分かりやすさに違いってあるのか?
分かりやすいものは、誰にとっても分かりやすいやろ?
という疑問は、ごもっともです。
でも、ある人にとって分かりやすいものが、
別の人には全然分かりやすくないということもあるのです。
今回は、そんな「分かりやすさ」をちょっと深堀りしてみます。

ポンチ絵ってご存じですか?

ざっくり言えば
「ものごとを簡単に分かりやすくした絵」のこと。
日本初の漫画雑誌といわれる
「JAPAN PUNCH」が元になっています。
それを見たある人が
「西洋新聞紙中ポンチというものあり。
これは鳥羽絵の風にて、余程おかしき趣向などあり」
と記したのが「ポンチ」という言葉の初出でした。

以来、概略を「読まなくても分かる手法」で
表現するものを「ポンチ絵」と言うのだと清水は思っていました。
ところが、まったく違う方向のものを「ポンチ絵」と呼ぶ業界があったのです。

行政の世界でのポンチ絵 

まず、見ていただいた方が早いですね。
内閣府の統合イノベーション戦略推進会議の
「ポンチ絵」です。

あ。最初に言っておきます。
何が書いてあるか、清水には説明できません。
文字ばっかりで読む気にならないから。

ま。しっかり読み込めば
・必要なことが
・戦略を構成するすべての項目で
・それなりに短く
・1枚に
書いてあるのではないかと想像します。
(読んでないので分かりませんが)

実はこの形式の文書が、企画提案でも
稟議申請でも、事あるごとに必要らしく、
これをちゃんと書けない内は
仕事のできないヤツ認定を
受けてしまうらしいのです。

つまり、行政組織の中では
これが「分かりやすい」とされ、
これを「ポンチ絵」と呼んでいるのです。

これは、行政という組織の中で
この書類がどのように使われるか
という点に理由があるように思います。

まず、この文書で説明する人自身が
組織の段階すべてで説明にあたるわけではないこと。
「書類が独り歩き」することが、
一番大きなポイントだと想像します。

フェイス トゥ フェイスでの説明を受けない人が、
この文書だけで全体を見ることができる。
(あえて「理解できる」とは書きません)

そして、その「説明を受けずにこれを見た人」が、
さらに上の人に説明できる。
というか、どこにツッコミが入っても各部分に
一応の返しができる。
つまり「答え」がすべて書いてある。
だから、これだけギチギチに入っている
というわけなのです。

そうです。「分かりやすさ」の意味が
すっかり別のものに変わっているのです。

ジャパンテック関係でも見たことがあります。

何年もCESに出展し続けているJAPAN TECHですが、
最初にJAPAN TECHがメディアで紹介された時に
経済産業省にお呼び出しを食らったことがあります。

「ウチでもジャパンテック(仮)という
 プロジェクトを進めている」
というお言葉とともに、内部資料として
いわゆるポンチ絵のプロジェクトシートを
見せていただいたわけです。

「いつから始められますか?」
「ぜひ一緒にやりましょう」と言ったのはこちら側で。
答えは「2025年から始める」
「どこに発注するかは未定」
とのこと。

ま。「それでは遅すぎるので先に始めます」

とちゃんとお伝えして
JAPAN TECHが始まったわけですが。

そのジャパンテック(仮)のポンチ絵の中に、
次の画像のような言葉があったのが印象的でした。

書類の一番真ん中に、少し大きな字で
「見せ方がうまくなく訴求できていない」

ここで書かれた「見せ方」が、
この言葉が載っているポンチ絵の
見せ方を基準にしているのであれば、
一般には訴求できていない状態をいつまで経っても脱出できない
という感想を持ったわけです。

「見せ方」という手法の問題と
「分かりやすい」という結果の問題。

僕たちは、少なくとも展示会での
「分かりやすい」を実現するノウハウを持っています。
そのノウハウは、ご相談いただければ
どなたにでも役立ていただけます。

「見せ方がうまくなく訴求できていない」
とお悩みのあなた。
ぜひ、お気軽にご相談ください。

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