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アメリカ便り~日本とアメリカの習慣の違い

ー CVスタッフのコラムー
  By ロドリガス晴海(CV USA)

【アメリカ便り~日本とアメリカの習慣の違い】

3月のアメリカ便りでは、意外に気づいていない
日本とアメリカの習慣の違いを復習してみたいと思います。

私が43年のアメリカ生活を通じて感じた違いは、
日本人のきめ細かさ、規則を守る生真面目さと
アメリカ人の大雑把で個人を尊重する自由さに要約できます。

違いをリスト化すれば、本が書けるのではないかというくらい
日本とアメリカでは多くの場面で正反対のアプローチが多いのですが、
今回のコラムでは、アメリカでビジネスを展開する際、
出張の時に驚かないよういくつかの例を挙げながら
その違いを比べてみたいと思います。

1.アメリカ人は名刺を大切に扱わない
日本人は名刺交換の礼儀を守り、名刺を丁寧に扱います。 
企業の新人研修で、最初に学ぶマナーは名刺の受け渡し方ではないでしょうか? 
反面、アメリカ人は名刺を片手で受け、そのままポケットに入れてしまうなど、
名刺を尊重するという概念がありません。
以前、ある夏の暑い日、日本の著名な大学教授をアメリカ人に紹介した折に、
(そのアメリカ人が)頂いた名刺を団扇代わりにして扇いでいる姿に
とてもヒヤヒヤしたことを鮮明に覚えています。
このように習慣を知らないと、何気ない行動が相手にとっては失礼になり、
よくない印象を与えてしまうので注意が必要です。

2.赤信号でも右折はできる
アメリカは右側通行、左ハンドルです。
これは誰もが知っている事ですが、
アメリカでは赤信号でも”左側からの直進車が無ければ“右折ができます。
(右折レーンが2車線以上の場合は一番右側にいることが前提)
これは”赤でも右折をしなければいけない“
というルールではありませんが、右折レーンにいて、
左からの直進車が無い場合に止まっていると
後ろかクラクションを鳴らされます。
アメリカで運転をする時、安全を確保したら赤信号でも右折をして大丈夫です。
(ただし日本からの出張者は、どうしても必要がない限りは、
UberやCabを利用されることをお勧めします。)

3.手招き
日本とアメリカでは”手招き“の動作が正反対です。
日本人の ”こちらです“ は手のひらを下にしますが、
これがアメリカでは反対の”追い払う”仕草となります。 
アメリカ式は手のひらを上に向けます。
ビジネスの場面ではこのような動作はあまりしないかもしれませんが、
レストランなどで遅れてきた方に合図をする時などは、
アメリカでは手のひらを上にして招くか、手を上げるだけの仕草が無難です。

4.礼儀正しい日本人の挨拶
日本人は、礼儀正しく挨拶するように教育されてきました。
おはよう、こんにちは、初めまして、ありがとう、などは
アメリカでも同様ですが、
日本人が普段必ず使う言葉でアメリカ人が言わない言葉があります。
ビジネスで一番よく使われる
“お疲れ様です” は英語で適切な訳が見当たりません。
私は、Good Morningや、“How’s going?”に置き換えますが、
アメリカでは”お疲れ様“という労いの習慣が無いのでしょう。 

その他、”行ってまいります“ ”ただいま“ ”お帰りなさい“のような決まり文句も
アメリカ生活の中であまり聞きません。 
”行ってまいりますーSee you later“ ”ただいまーI’m home“
”お帰りなさい“に関しては、日常生活では”Welcome home”とは言わないので、
”Hi“くらいでしょう。
究極な違いと私が感じて来たことは、”いただきます”と”ご馳走様“です。
ホリデーシーズンなど、家族が集まる時に
食前の祈りを捧げてから食事をする家庭はありますが、
私は長いアメリカ生活で一斉の”いただきます“や、”ご馳走様“に匹敵する言葉を
聞いたことが一度もありません。
Let’s eat! 又はBon Appetite!など、ホストが”どうぞ“という意味で
口にすることはありますが、食べる側の”いただきます“の言葉はありません。 
”ご馳走様“も同様、アメリカの家庭では、子供達がテーブルを離れるとき、
”May I be excused?―立っても良いですか?“と躾けますが、
”ご馳走様“という挨拶の語句がありません。 
アメリカで生活をしている日本人家族は、
このような挨拶は必ず教えていると思いますが、
英語圏で育っている子供達は、
学校や家庭外では”いただきます“や”ご馳走様“は
絶対に言わないでしょう。 
私はアメリカ人に、”いただきます“と”ご馳走様“は、
宗教的な祈りの言葉ではなく、作ってくれた人への感謝や
美味しかったという感謝の気持ちを表す言葉だと教えていますが、
このような礼儀正しい挨拶は、日本人として世界のどこで生活をしていても
守っていきたい習慣です。

これからも、このコラムでは
“知っているようで解っていないアメリカの習慣や常識”、
“日本との違い”などを皆さんにお伝えしていきたいと思います。

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