TOPへ

BLOG
  1. トップページ
  2. BLOG

海外展示会への障壁とは

ー CVスタッフのコラムー
By 清水保彦(CV プランニング・ディレクター)
【海外展示会への障壁とは】

今回のタイトルでは、海外展示会「への」障壁と書きました。
「の」ではなく「への」です。

海外展示会そのものが持つ障壁ではなく、
展示会に向かう出展者側が感じる障壁。
はっきり書けば、出展者自身が原因の障壁ということです。

アメリカの展示会に出られる日本企業の
お手伝いをする中で感じた
“そら、そうなっても仕方ないよね”なお話です。

結局、お金の話につながります

たとえば「ブースの中のゾーニングで
カーペットの色を変えれば分かりやすい」
と考えたとします。

日本の施工だと、色を途中で切り替えても
カーペットの量は変わらないので施工費は変わりません。
でもアメリカでは、ゾーニングごとに色を変えると
たぶん1.5倍から2倍高くなります。

何故でしょう?

たとえば「現場に来たら展示台の位置が
想像と違ったので場所を変えたい」
と考えたとします。

日本の施工だと、台の数が変わるわけではないので
施工費は変わりません。
でも海外だと、50万円を軽く超える追加料金の請求が来ると思います。

何故でしょう?

結局お金のことに跳ね返って来るこの「何故」が分からない方。
あなた自身が、海外出展への障壁です。

このままでは、展示会終わりに出展予算を大幅に超えた請求書に
苦しむことになってしまいます。

そうなっても仕方ない理由

たとえば
・前日、搬入口からスっと入れた。
・施工中だったので、展示台の位置とか現場で変えた。
・そうこうする内に、パンフが宅急便で届いた。
・帰る時に、明日の入場証をまとめて渡された。

これ。アメリカの展示会では全部NGです。

出展者のIDを下げてないと、会場には入れません。
日本からの荷物は、直接ブースに届きません。
基本、写真付きID(パスポート)で個人を確認されて
それぞれが入場証を受け取ります。

これは、ルールです。
展示会のオフィシャルサイトの奥の方にある出展社マニュアルに載ってます。

「展示台の移動」については、施工ルールと手順に関係します。
アメリカの配線はカーペットの下に通されるので、
台を動かすためには下の手順になります。

1,台につながった電源を外して、台をドケる
2.電源コードを動かすためにカーペットを切る
3.新しい位置までカーペットを切る
4.電源コードを引き直して、カーペットを閉じる
5.新しい位置に台を動かし、電源コードをつなぐ

台を動かすのは、施工の職人さん。
電気コードは、電気の職人さん。
カーペットは、カーペットの職人さんの仕事です。
つまり、台1台動かすだけで、
職人さん 3名が、作業時間×時間給で必要になるわけです。

さらに、作業時間が15分で終わっても
「最低拘束時間」
(2時間くらい)のフィーが発生します。

ま。電源のつながってない台なら、
自分たちで動かしてしまえばいいのですが・・・。

そんな「ルール」と「手順」に気づかず
日本の施工常識のまま海外施工に臨む。

それが、「そうなっても仕方ない理由」です。

海外の基本は「自助努力」です

ここで言う「ルール」は、常に公開されています。
ブースの場所と形式によって違う壁の高さとか、
ブースに荷物が運び込まれる日程とか、
荷物に付けるラベルの種類と書き方、貼り方とか、
運び込んだ荷物の空き箱の処理の仕方とか・・・。

ぜ~んぶ、
展示会のオフィシャルサイトに載っています。

それを知っておく作業は、出展者側に求められます。
展示会主催事務局は、「載ってるので読んでね」
「読んでることを前提に出展許可するからね」です。

ただ、知りたいことはどこにあるのか?
それ以前に、知らないといけないことは何なのか?
それが分かりにくいのも確か。

サイトを見ても、インデックスはこんな感じだし。

どれかをクリックしても、またインデックスだし。

その先に入ると、今度はベタ打ちで
行末位置がガタガタな英文がズラズラ続き、
知りたいことは全文読まないと分からない。
知りたいことが載っているかどうかも、
全部読むまで分からない。

主催者にメールで質問を送っても、
何週間も返信がないことがザラ。

でも、これを知っておかないと、
展示する製品がブースに来ない。
電気が来ない。
見積に無かった費用が、後から請求される。
てな問題が起きるのです。

でもどれも、知っておけば回避できる問題。
そしてそれを知っておくべきなのは、
最後にお金を払うあなたなのです。

海外出展への障壁をなくすのは、あなた自身。
自助努力。がんばってください。

【最後に広告】
海外展示会のルールと手順に精通した弊社に
丸投げしていただくのも、
出展障壁を飛び越える手だとは思います。

Copyright © CREATIVE VISION. All Rights Reserved.