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CESとは何だ?-雑感ー

ー CVリポートー
By アーカス・リツコ(CV メルマガ編集長)
【CESとは何だ?-雑感ー】

CES2024が終了して3週間。
怒涛のように過ぎ去った4日間を冷静に振り返ってみると
開催中の熱狂や興奮とは違ったものが見えてくるような気がしています。

現在、CESの主催団体であるCTAが発表している
CES2024の来場者数は135,000人強。
ユウレカパークに出展したスタートアップは1,400以上。
総出展社数は4,300以上。
一つの展示会にこれだけの人数、
それも業界人だけが参加する
展示会は世界中を探しても他にありませんが、
その一員としてCESに参加するということには
どういう意味があるのだろう。
13万5,000人分の1ではない価値があることだけは確かなのですが、
果たしてそれは何なのか、少し考えてみました。

CESとは何だ?

前号のコラムで清水氏が、
CESの主催団体であるCTAの広報官に
「結局CESとは何だ?」と聞いて返ってきた答えが
「CESで起きていることはイノベーション」というくだりがありましたね。

イノベーションといえば、革新という言葉がまっさきに浮かぶと思います。
しかし、Wikipediaによれば、
イノベーションとは
物事の「新機軸」「新結合」「新しい切り口」「新しい捉え方」
「新しい活用法」(を創造する行為)のこと。
一般には新しい技術の発明を指すという意味に認識されることが多いが、
それだけでなく新しいアイデアから社会的意義のある
新たな価値を創造し、
社会的に大きな変化をもたらす
自律的な人・組織・社会の幅広い変革を意味する。
つまり、それまでのモノ・仕組みなどに対して
全く新しい技術や考え方を取り入れて新たな価値を生み出して
社会的に大きな変化を起こすことを指す。
また、イノベーションは国の経済成長にも極めて重要な役割を果たす。
…と詳しく定義していました。
どうですか?
これってまさにCESそのものじゃない?
なのです。

今年のCESは、AI、サステナビリティー、テクノロジーが
包括的に社会や暮らしに浸透することを各カテゴリーで証明してみせたわけで、
「去年より少しよくなったという程度で
でもそれほど目新しいものはなかったよね」という人も聞かれます。
しかし、イノベーションとは終わりなく変革していくものだとするならば、
これも一つの堂々とした進化の過程の現れといえるのではないかと私は見ています。

CESはまさに祭典であり、
参加することこそが、
イノベーションを確実に進める一歩です。
どういうことかと言えば、
いわばカオスともいえる「興奮状態」の会場の中で、
誰に出会うか、何に出会うかも
企業や投資家、個人にとって大切なイノベーションの一つということ。
これはCESが極めてセレンディピティ、
「思いもよらなかった偶然がもたらす幸運」が
多く起きる場所だからに他なりません。
CESに来る10万人以上の業界人は、
この「偶然」しかし必然とも思える
幸運な出会いを求め、足を棒にして歩きます。
その中で、ビジネスが成立することはもちろん、
投資家を見つけて素晴らしいアイディアが形になったり、
製品がブラッシュアップされて新しい発明が生まれたり、
思いもかけないコラボが生まれたり…と、
出会いがさらに新しいイノベーションを
生む現場を私は何度も目撃しています。
まさに今年のテーマ、All ON!
この言葉は、まさにCESとは何か?を象徴的に表しており、
CESがイノベーションの発表の場として存在しているだけでなく、
CESの存在そのものがイノベーションを促進し、
新しいイノベーションを生み出す。
それが「CESで起きていることがイノベーション」
ということなのではないか、と思うに至りました。

CESは誰でも参加できる展示会ではありません。
審査があり、その土俵に立つだけでも簡単なことではありませんが、
出展することには、大きなベネフィットと意義があるのです。

CESに通い続けて15年以上、
CESの本質がさらに見えてきたような気がしている今日この頃です。

ただいま、詳しいレポートを執筆中です。
ご興味がある方は、ぜひお問い合わせ下さい。

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