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アメリカ便り】 COVID 19 ワクチン接種体験記

【アメリカ便り】
   COVID 19 ワクチン接種体験記
     By ロドリガス晴海(CV USA)

アメリカ(カリフォルニア州)でのワクチン接種は段階に分かれています。

1. 医療従業者 First Responder
  これは ”医師や看護師“だけでなく、
  医療関係の施設に出入りする業者まで全て含みます。

2. 長期高齢者施設入居者と関係者 
  ケアホームなどの高齢者施設の住民とスタッフ、関連業者。

カリフォルニア州では、現在この2段階までが実行され、
もうすぐ次の第3段階、65歳以上の一般市民もワクチンが受けられるようになります。

私は、年齢的にも職業的にも
1、2には含まれないと思っていたところ、
私が関わっているアーティストが、
シニアコミュニティーでプライベートコンサートをしていたので、
そのスタッフとして、2の”業者枠“に滑り込むことができました。
接種の順番は、要介護の高齢者が優先で、
次にコミュニティーに住んでいる住民
(リタイアメントコミュニティーですから殆どの住民は65歳以上)
その次にこのコミュニティーのオンサイトスタッフ
(セキュリティーやメンテナンス、レストランのスタッフ)など、
 そして最後にそこに出入りする外部業者でした。
  
ワクチン接種は、事前申請して承認された人しかできないので
会場は混み合うこともなくとてもスムーズでした。
接種日は、高齢者ばかりでなく
フィットネスセンターのスタッフの若者や、
ランチの用意をしなくてはならない
フードサービスのスタッフに
順番を優先させたという場面もありました。

ここでは、ルールには準ずるが幅広く理解をする
アメリカのおおらかな文化の背景を感じました。
またコミュニティー全体で“コロナと戦う”という共通の意識が高く、
接種会場には、ポスターやスーパーヒーローの装飾で、
ムードを盛り上げていました。

接種の流れは、
1.事前にE-mailで送付された書類
 (保険や身分の証明、問診など)を記入して持参し、
  受付でチェックを受けます。
  受付での署名時点では、未使用のペンと使用済みのペンの区分が
  しっかりされていていました。 
  順番待ちの椅子も距離を置いて配置、
  並ぶときもテープで6Feet(約2メートル)の間隔がマークされていました。

2.クラブハウスの中には、
   テーブルと椅子で6か所の接種ステーションが設定され、
    接種が終わるたびに
    椅子やテーブルを消毒するスタッフが待機しています。
    私が打ったワクチンはファイザーのものなので
    低温保存が日本では話題になっていますが、
    スタッフに確認したところ、ワクチンは供給元から短時間で
    普通のアイスチェストなどで移動し、
    短時間で接種をするため、
    出張先の接種場所に特殊な機材は不要ということでした。
  製造元での低温保存などは徹底されていますが、
  短時間の移動には保存温度まで下げなくても効果は変わらないそうです。

3.接種は希望の腕(右、左)を聞かれ、
   肩への筋肉注射です。あっという間に終わり、
     注射自体の痛みはまったくありませんでした。
     その瞬間を自撮りしたいと思ったのですが、
     あまりにも早く終わってしまったのと、
     少しでも接触を短くする努力をしているスタッフに
     写真を撮らせてとは言えず席を立ちました。

4.接種が終わると、次のステーションで、
     時刻の示されたカードを渡されます。
     私の接種がおわったのは10時40分で、
     カードには15分後の10時55分と書かれました。
     接種後15分は様子見をしてくださいということで、
     隣の部屋には間隔をあけたテーブルと椅子、
     飲み物とフルーツやスナックが提供されていました。

リアクションには個人差がありますが、
私の知る限りでは、筋肉注射のため腕が痛くなる位で、
その他の大きなリアクションのあった話はあまり聞きません。
発熱や頭痛の症状が出る場合もあるようですが、
一過性で長くはないようです。

5.  接種は2回で、中3週間の間隔を置きます。
   私は1回目が1月13日、2回目が3週間後の2月3日でした。
   2回目が終わると“Congratulation!” と祝福されます。
     スーパーヒーローのPhoto Boothがあったり、
     バッジやブレスレットまで頂きました。
   
アメリカらしい光景。
不安や恐怖を取り除くスタッフの配慮が感じられました。
日本で接種が開始されても、
このような” お祭り騒ぎ“にはならないと思いますが、
不安を抱いている人や躊躇する人達にも
 ”みんなでコミュニティーを護ろう“
という意識の高揚をさせるところがアメリカらしいと思います。

もちろん接種は任意ですが、スタッフによれば住民や関連業者、
スタッフの全員が接種を受けたと聞いています。

国や自治体、アメリカでは州によって状況、政策は異なりますが、
私の周りでは、皆が進んでワクチンをうけ、
接種完了すると、スティッカーやバッジを誇らしげにつけて、
”Congratulation!”と祝福される文化です。
否定的は発言に煽動されることはありません。
ワクチンの効きかた、副作用も人それぞれですから、
これで完全にコロナに感染しない
という保証がないことも最初に説明を受けます。
接種後もマスクや手洗いなどの
予防対策は続けることが大事です。 
私も、ワクチンにより、感染の確率が下がったこと、
もし感染しても重篤にならない免疫力が備わったと理解して、
早い時期に接種できたことにとても感謝しています。 
これがコロナウイルスに対する完璧な解決策ではありませんが、
ワクチンの接種が始まり、
少しでも人々の不安や恐怖が解消され、
より一層の対策に向けて世界が前進することを心から願っています。

追記:
2度の接種で、2回目に副作用が強く出る方もいると聞きましたが、
私の場合、1回目の時より腕の痛みもなく、
発熱や頭痛などの症状もありませんでした。

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